長周新聞 2007年1月12日付
植民地奴隷にする労働法改悪
人間的生活条件も破壊 全国的な政治斗争に活路


2007.1.13週刊東洋経済=奥谷禮子

若い人の中には、もっと働きたくてウズウズしている人たちがいる。結果を出して評価を得たいから、どんどん仕事するわけですよ。ところが現法制化では上司が「早く帰りなさい」と。本来そこは代休などの制度を確保したうえで、個人の裁量に任せるべき。働きたい人間が働くのを阻むのはマイナスですよ。仕事が面白い、もっと能力を高めたいと思っているときに、人の能力は伸びます。自分自身の商品価値が上がれば、会社が買収されたとか倒産した場合でも、労働市場で売れるわけです。今まで8時間かけていた仕事を4時間でこなして、残り4時間を勉強に充てようとか、ボランティアをやろうとか、介護や育児に回すこともできる。24時間365日、自主的に時間を管理して、自分の裁量で働く。これは労働者にとって大変プラスなことですよ。自己管理しつつ自分で能力開発をしていけないような人たちは、ハッキリ言って、それなりの処遇でしかない。格差社会と言いますけれど、格差なんて当然出てきます。仕方がないでしょう、能力には差があるのだから。結果平等ではなく機会平等へと社会を変えてきたのは私たちですよ。下流社会だの何だの、言葉遊びですよ。そう言って甘やかすのはいかがなものか、ということです。

さらなる長時間労働、過労死を招くという反発がありますが、だいたい経営者は、過労死するまで働けなんて言いませんからね。過労死を含めて、これは自己管理だと私は思います。ボクシングの選手と一緒。ベストコンディションでどう戦うかは、全部自分で管理して挑むわけでしょう。自分でつらいなら、休みたいと自己主張すればいいのに、そんなことは言えない、とヘンな自己規制をしてしまって、周囲に促されないと休みも取れない。揚げ句、会社が悪い、上司が悪いと他人のせい。ハッキリ言って、何でもお上に決めてもらわないとできないという、今までの風土がおかしい。たとえば、祝日もいっさいなくすべきです。24時間365日を自主的に判断して、まとめて働いたらまとめて休むというように、個別に決めていく社会に変わっていくべきだと思いますよ。同様に労働基準監督署も不要です。個別企業の労使が契約で決めていけばいいこと。「残業が多すぎる、不当だ」と思えば、労働者が訴えれば民法で済むことじゃないですか。労使間でパッと解決できるような裁判所をつくればいいわけですよ。もちろん経営側も、代休は取らせるのが当然という風土に変えなければいけない。うちの会社はやっています。だから、何でこんなくだらないことをいちいち議論しなければいけないのかと思っているわけです。


奥谷さん、
正社員になりたいってウズウズしてる労働者はどうするわけ?


奥谷は'01 年から内閣府総合規制改革会議(座長=宮内義彦オリックス会長)の委員に就いていますが。2003年5月、派遣労働法改正案を審議した衆議院厚生労働委員会で民主党の城島正光衆院議員(当時)が質問の冒頭に次のような問題を提起。「総合規制改革会議のメンバーの会社に偏りがあるのではないか」城島氏はあえて個人名を挙げなかったが、主旨は次のようなものだった。

(1)人材派遣業から奥谷禮子ザ・アール社長と河野栄子リクルート社長の2委員が入っている。

(2)座長の宮内義彦氏が代表を務めるオリックスはザ・アールの第2位株主で、リクルートはザ ・アールの取引先である。

(3)委員のうち3社が事業上密接なつながりがあるが公正な議論は担保されるのか。

(4)奥谷氏は厚労省労働政策審議会の委員でもあり、雇用労働政策を策定する側(厚労省)と、その改革の方向性を出す側(規制改革会議)の両方に入っているのはおかしい――。
 
興味深いのは、この城島氏の質問に対する奥谷氏と宮内氏の反応だった。 奥谷氏は秘書を伴い、議員会館に城島氏を訪ね、「名誉毀損であり、抗議し、謝罪を求める」旨を通告した。さらに、当時の中山成彬厚生労働委員長宛に弁護士名で内容証明郵便を送付。城島氏の不適切な発言部分を速記録から削除し、削除できなければ訂正などの措置を講じるよう要求。城島氏の発言主旨を確認して「悪質な場合には処分等」を検討するよう求めたのである。さらにその数日後、今度は宮内氏からも城島氏に厳重抗議の書面が送られてきた。宮内氏は菅直人民主党代表(当時)にも抗議文を送り、城島氏の発言に関する民主党の見解を質し、「民主党の総意で規制改革に反対するのであれば、反対する具体的かつ合理的な理由を挙げて述べていただきたい」と強硬な姿勢を示した。
城島氏は「国会議員の院内における発言に関して、外部から削除や訂正を求めるなど前代未聞」として、衆議院議長を通じて内閣の見解を尋ねた。これに対する内閣の小泉純一郎総理名による回答↓


「(抗議書面は)『総合規制改革会議議長 宮内義彦』の名義になっているが、個人の見解をまとめた私文書と承知している。政府としてはその内容の適否および合憲性について意見を述べる立場にない。政府として議員の院内における発言内容を論ずる文書を発出したことはない」というものだった。つまり、宮内氏の抗議について政府は関知しないというものだった。


厚生労働省 労働政策審議会 労働条件分科会委員・臨時委員

【公益代表 】
荒木 尚志 東京大学大学院法学政治学研究科教授
今田 幸子 労働政策研究・研修機構統括研究員
岩出   誠 弁護士
久野 貞子 国立精神・神経センター武藏病院副院長
西村 健一郎 京都大学大学院法学研究科教授
廣見 和夫 労働問題リサーチセンター理事長
渡辺   章 専修大学大学院法務研究科教授

【労働者代表 】
石塚 拓郎 日本基幹産業労働組合連合会事務局次長
小山 正樹 JAM副書記長
島田 尚信 UIゼンセン同盟書記長
長谷川 裕子 日本労働組合総連合会総合労働局長
田島 恵一 全日本自治団体労働組合 全国一般評議会幹事
新田 豊作 NHK関連労働組合連合会顧問
八野 正一 日本サービス・流通労働組合連合事務局長

【使用者代表 】
奥谷 禮子 株式会社ザ・アール代表取締役社長
紀陸   孝 日本経済団体連合会専務理事
山下美砂 日本ゼネラル・エレクトリック株式会社取締役人事本部長
谷川 進治 三井化学株式会社専務取締役
原川 耕治 全国中小企業団体中央会調査部長
平山 喜三 新日本製鐵株式会社取締役
渡邊 佳英 大崎電気工業株式会社代表取締役社長


労働条件分科会
議事録:議事要旨:資料1月9日:開催について



asahi 2007年01月11日13時23分
塩崎官房長官は11日午前の記者会見で、一定の条件を満たした会社員を労働時間規制から外し、残業代をなくす「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入をめぐり、「そういう(提出する)方向でいま、努力をしている」と述べ、通常国会に関連法案を提出する方針を表明した。柳沢厚生労働相は年収900万円以上の会社員に限定する考えを示しており、対象を20万人程度に絞ることで理解を得る考えだ。塩崎長官は会見で「いま、柳沢厚労相が精力的に各方面に説明をされている。政府としては、やはり国民の理解を十分得て提出するというのが筋だ」と強調した。
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サラリーマンの皆さん、今は年収900万円以上の会社員対象と言ってますが、そのうち、500万円になり、400万円になり、350万円となり、なし崩し的にやがて全員が対象になります。きっとそうなります。今、年収900万円以上の会社員じゃないからって安心してこの法案と通したら自分で自分の首を絞めることになる。



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