s-20200405ウイルスと戦う
予約投稿です。








●TBS NEWS
「やっと会えたね」。新型コロナで重症化した母親に、泣きながら声を掛ける防護服姿の娘。聖マリアンナ医大病院は、コロナで死期が迫った患者に家族を直接会わせる取り組みを始めました。「最期だけでも家族と一緒に」“最期の面会”を取材しました。

 防護服姿のAさんが枕元に近づき、母親に話しかけます。意識はありません。

 「ごめんね、ちゃんと触ってあげられなくて、ごめんなさい。本当にありがとう。頑張ってくれて、ありがとうね」(Aさん)

 Aさんは「ありがとう」と、母親の手を握り続けました。神奈川県に住むAさん(50)と79歳の母親。2人暮らしが長く、よく一緒に山登りをしたといいます。

 母親は、植物や動物を精密に描くプロのイラストレーターでした。2人が新型コロナウイルスに感染したのは、今年4月。Aさんは軽症で済みましたが、母親は・・・

 「4月5日に母が40度の熱を出して、ベッドから起きてこなかった。入院して熱はあったが、意外と元気で安心していたが、8日後、急に容体が変わりましたということで、あっという間に救急搬送されてしまった」(Aさん)

 母親は重症化し、病院のICU=集中治療室へ。しかし、容体は回復しませんでした。

 感染防止のため、Aさんは母親の病室に行くことができませんでした。面会はリモート、“タブレット越し”でした。

 「母はもうしゃべれなかったが、ちょっと意識があって目を開けられて、私の言うことが分かった最後の日。母の日はまだ早かったが、花束を渡してもらったら、すごく嬉しそうに握りしめていて」(Aさん)

 コロナの感染拡大から、およそ1年半。スタッフから、「最後だけでも、患者に家族を会わせたい」という声が上がりました。そこで病院は空いた病室を使い、家族が患者に直接会って最期の時間を過ごす、新たな取り組みを始めました。

 4月28日。Aさんは、母親との面会が許されました。娘を待つ母親に、看護師が声を掛けます。

 「よく頑張ったね、娘さんが来てくれますよ」(看護師)

 防護服や手袋を身につけたAさんが、母親に近づきます。

 「涙を流しているの?分かっているんだよね」(Aさん)
 「声、聞こえていますね」(看護師)
 「本当にありがとう」(Aさん)
 「ずっと娘さんに会いたいと言っていて」(看護師)
 「会えたね、会えたね。本当にありがとう。これからもずっと一緒にいてね。こんなに苦しんで、辛い思いをさせて本当にごめんなさい」(Aさん)

 「自分がコロナに感染させてしまった」とAさんは謝り続けました。そんなAさんに、看護師はそっと手を添えました。

 このとき、2人に寄り添った看護師は・・・

 「こんなに悲しいことを、家族一人であの場にいてくださいというのは、しんどすぎるんじゃないかと思って、一緒にこの時間やこの気持ちを共有できる人が、いるという状況が大事なのかなと思って」(聖マリアンナ医大病院救命救急センター 藤井千幸看護師)

 面会の8日後、母親は亡くなりました。

 「4月5日に入院して以来だったが、初めて母の手を触った。手袋を通してでも、心と心はつながっているって思って、『本当にお母さん、ありがとう』と言えた」(母親を新型コロナで亡くした Aさん)

 コロナ前であれば、当たり前だった最期の面会。感染が今以上に広がれば、面会で使う病室が新たなコロナ患者で埋まってしまい、行えなくなるといいます。

 「自分のなかにある『ごめんなさい』の気持ちを、直接近くでちゃんと、母親に言えた。もしそれがなかったら、私はこの後の人生もずっと、母に謝れなかったと思いながら、一生後悔しながら、自分を責めながら、生きなければいけない。手を握ってあげて、ちゃんと話せて、本当に感謝しています」(母親を新型コロナで亡くした Aさん)

 母親の部屋には今も、使い古された筆や絵の具が。2人が過ごしたリビングには、母親の作品が大切に飾られています。(20日23:29)
▼TBS NEWS 公式サイト
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